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For my artworks: Lecture note Vol.004

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だいぶ日が開いてしまいました。
その1では前提、その2ではSquash and Stretch、その3ではコンタクトフレームについてでした。さて今回は【Antic】です。早速行きましょう。

【Antic(Anticipation)】

動作前の予備・予期動作のことを言います。予備、予期なのでアクションの前に起こります。このAnticも物理的なものと演技的なものの2種類があり
例えば、ジャンプをしようとした時、膝を伸ばした状態から一旦しゃがまずにジャンプすることはで出来るでしょうか?
…頑張ったとしても足首かつま先で地面を蹴ってビョンと伸びる…みたいな変な動きになりますよね?このように、ジャンプの前には「しゃがむ・膝を曲げる」動作が身体の構造上必要になってきます⇨身体的な予備動作が必要〔物理的なAntic〕
では、演技的なAnticはどうでしょう?単に文字にすると、次に何が起こるのかを予期させる動作のこと。です。
コンタクトフレームの時の絵を使いますが、このAのフレームでは、絵の中の人が右手を振りかぶっています。そこから、右手を振り抜くのかな…とアクションを想像させることが出来ます。つまりはこれが演技的なAnticです。

なぜAnticが必要なのか

なぜ?にはここでもrealisticに見せるため。という大きな理由があります。そして他にも、アクションの力の大きさ・強さがより伝わり、観客に次に何が起きるのかを予期させることができるということです。

Anticをどうつけるか

では、実際にAnticの付け方について考えてみましょう。アクションはBの「壁を右手で殴る」とします。
まず、予期なのでアクションの方向とは逆の方向に動かします。(Bの本アクションの方向が画面右方向に対し、Aの予期動作では画面左方向へと腕を引いています) そして、アクションとAnticの大きさは比例するので、壁を破壊するくらいの力の強いアクションに対しては、右腕をAの予期動作フレームではかなり引いておかないと威力の大きさの差が釣り合わなくなってしまいます。
・Anticの方向はアクションとは反対方向に!
・大きな予備動作⇨大きな・強力なアクション
この2つがポイントとなります。そしてこれらも物理的なAnticに関しては人間の動きの時には身体構造上起こりうる部分なので、入れるように調整しましょう。

しかし、Anticも多用しがちになってしまうことが多いそうです。カートゥーン的なアニメーションを除いて、リアルな演技の場合、顔のパーツ(特に眉毛)はAnticしないことにも注意しておきましょう。

※Anticと表記しているのは、口頭でAnticと略して話すことが多く、AnticipationよりもAnticを浸透させたいとのことでしたので、ここでもAnticと書きました。

ではでは!これで【Antic】受講ノートその4おしまい!
次回へつづく
※次回は【Timing&Spacing】の予定です