in my head

This blog is recording for process of my artworks and my ordinary days.

「建築情報学」領域の可視化(経過)

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DANSOアドベントカレンダーの最終日という大役を頂戴してしまいました。
建築情報学会 事務局員の夏木です。

簡単に自己紹介

普段は、ハードウェア(ガジェット)系のイベント・コンペ・展示・組織運営(立上げ支援)の何でも屋さんのようなフリーランスをしています
※デザイナー寄りの非エンジニアだがコード書いたり電子工作したり。WEB周り(WP, HTML, CSS)やら、工芸作品作ったり。写真・動画の撮影・編集なども。一応、建築学科卒。

職歴・経歴的に興味のある分野

◇建築は、一瞬だけゼネコンに居ましたが、教会・ゴシック建築。中世の西洋建築とその保存修復学(絵画含む)が特に好き
◇CG/Game・xR(Motion Captureをしていたので、モデリング・リギングも気になる)。
◇幼少期定期的に脳波取っていたので、身体拡張技術(Augmented Human)、HCIやBMI(Brain Machine Interface)、ブレイン・テック(脳波、その他)。こことMotionCaptureとが関連して、Haptics(触覚提示技術)や、アバターロボットへと興味はつながり
◇人体ってすごい。ゲノム編集って例えばDNA切るのに「何」で「どう」するの?みたいな「生命の不思議」も面白いし、感情がどう発生するのか、ヒト、自分、生命とは…と哲学・倫理的な方にも脱線しつつ
◇下記で紹介しているプロジェクトに必要なので、Computer Science勉強始めたり、小説・映画・マンガ・ゲーム含むいろいろなSF・ファンタジーRPG作品 などなども調べたりしています

 


建築情報学会では事務局員として、管理・運営の諸々と、Meetupや総会などのMC/アナウンスの他、いち会員でもあるのですが、Day 14のような学会運営・裏方話ではなく、折角なので近年私が個人的に取り組んでいることについて書いてみたいと思います

※ちなみにDay 14の記事はこちら:

 

カオス"な"マップ

このプロジェクトを、ざっくりと簡単に言うならば「(近接・隣接を含む)領域の可視化」にあたるのではないかと思うのですが、見た目がまさに混沌なので、カオス"な"マップと普段は呼んでいます
※一般的な日本のビジネスシーンで使うような、企業ロゴを分類し、並べたカオスマップとは別物です

きっかけ

約3年前のお仕事がきっかけで取り組み始めたもので、本来であれば当時の実物をお見せしたいところなのですが、残念ながら納品物のためお見せできず
かなりシンプルな代替イメージ図がこちら。

実物を見たことがある人は「こんなに可愛らしいもんじゃない」と思うかもしれませんが、こんな感じに色々な要素をノードとして、A0の用紙2枚に渡り可視化したマップを作成しました(リサーチ含む制作期間:着手から2週間)

「建築情報学」の領域

副会長の志手先生がDay 18の記事「建築情報学会論文誌へようこそ」で触れていたように、「建築情報学」の領域や線引きは明確に定義・提示されていません

やりたいこと・できたらいいな

・そんな超領域横断的で学際的な「建築情報学」をマッピング・可視化することができたら、建築情報学がもっと分かりやすくならないかな?

・できたマップにレイヤーを重ねるように「人・分野・研究」をプロットして重ねたら、「誰」が「どんな領域・分野」で「何を研究」しているのかが見えたりしないかな?

・まったく関連が無いと思った分野や領域が、意外にも近い位置にあった!とか、関連、影響を受けていた。みたいな発見ができないかな?

と、できたらいいな~を詰め込みつつ日々試行錯誤を繰り返しています

目指す最終形態?

当初制作したものは、印刷する必要があった+短期間だったこともあり、2次元での表現となってしまったのですが、今回は自分のプロジェクトなので、WEBなりアプリなり擬似的にでも3次元以上の見せ方をしたい…!
さらに
 ・ノードのインタラクティブ性(クリッカブル)
 ・可読性の担保(表示情報の階層分け)

にも注意して、「巨大な毛玉」や「美しいジャンク」にはならないようにしたいなと

 

(これは本当にマップと呼んでいいものなのか…という疑問は一旦おいておく)

制作中のプロトタイプの構成

データベースについても調べたり試作はしたものの、難しい部分が多く難航を極め
Scrapbox : 要素をページとして書き込む・LINKとハッシュタグで繋げ・分類
・グラフ作成 : Cytoscape、Three.jsとかをメインで試しつつUnity、Unreal Engineとか。いつまで経っても和解できないBlenderも勉強がてら触っています

もう、いっその事ゲームのUIみたい考えたらいいのでは?と迷走しつつ

進捗…

ここまで代替のイメージばかりで何も出せないのは残念すぎる…が、もともとの見た目から離れないといけないし、せめてノードは動かしたい!と、昨日からあわててデータ整理をし直して、データの一部をプロトタイプ作ってみました。(いつもRTA[Real Time Attack]してるな)

使ったのはこちら
Scrapboxのページの繋がりを視覚化してくれるアプリ:ScrapUniverse

びょんびょんうごくのがかわいい。

ページ要素を繋げたgifイメージ

うっすらと、ノードをつなぐ線もあり
※右上にひっぱっているときが比較的分かりやすい
ScrapboxのExport機能でJSON書き出すだけ。簡単。早い。

今後の改善・修正予定

・「領域」として、可視化させたいので、ノード自体にVolumeを持たせたい
・現状の構成だと、情報を階層化できていないので、関連・繋がりを保持させつつも階層化できるようにしたい
・情報のアップデートと粒度の整理(3年前の内容もあるので更新・追加が必須)

などなど

最後に

今日この記事で書いたことが「建築情報学」の知識として適切かどうか、は疑問ですが、「建築情報学」をプロット・可視化したマップ自体が、適した情報となってくれるといいなと思っています
そしてあわよくば、マップを肴にたくさんの人と話したり、分科会のような活動ができたら嬉しいです!