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This blog is recording for process of my artworks and my ordinary days.

For my artworks: Lecture note Vol.006

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いよいよ。と言うかやっとと言うべきか…若杉先生のレクチャーの最終回となりました。前回、その5では【Timing & Spacing】と【Slow In & Slow Out】を書きました。
今回は【緊張と緩和】そしてキャラクターの【魅力(アピール)】について書いていこうと思います。

【緊張と緩和】について

緊張と緩和とは、状態の事を表しています。
・緊張=力が入っている状態
・緩和=力が抜けている状態
これらの状態を身体の部位やパーツに用いる事で、感情の種類ではなく、感情の強さを決めるものとします。

「表情の場合」

いままでの回でも何度か登場していましたが、「眉毛」はとても重要なパーツで、与える印象を大きく左右するものです。但し、眉毛がどこにあるのかではなく、眉毛を緊張・緩和させたら…と考えて調整し表情を作っていく事が良いそうです。普段、自分がどんな表情をしているのか、どこが緊張して、緩和しているのか…中々考えながら表情を動かしている人は少ないと思いますが…人間は「緩和」状態が90%も占めています。ずーっと緊張状態でいる事は難しく、普段の生活でも、ずーっとしかめっ面をしている人やびっくりした表情をキープしている人は居ないのでは…?と思います。

ここで眉毛の緊張と緩和を調整する時に注意したいのは、内側と外側の角度です。必ずしも上だけを動かすのではなく、下方向にも力が入ることに注意し、垂直方向へ上がるのではなく、顔を球体として考えその中心から外側方向へと角度がついて上下すると考えた方が良いかもしれません。 緊張と緩和のイメージとしては、輪ゴムをイメージすると良く、「輪ゴムを広げた時も、テンションが掛かっている=緊張状態」として捉えましょう。とのことでした。
また、目元として合わせて考えたいのが「まぶた」です。まぶたも同様に外側と内側の角度に注意し、目の下方向にも力が入るのに注意しましょう。

眉毛の次に態度や感情を表す部位は「肩」です。
手も付けてしまっていますが、肩だけ見てみてもだいぶ緊張と緩和の差が比較できるかと思います。
肩に次いで態度や感情を表す部位は「手・指」です。
例えば、CGの製作会社で制作のチェックが入るとします。そのラフのチェックの段階でも「手・指」を「モデルの素の状態でチェックに回さない」と若杉先生も仰っていましたが、本当に手・指の動きは結構目立ちます。
詳細な演技まではつけなくても、せめて手は、軽く玉子を握っているような丸みを帯びた形にしておくことや、余力があれば手首・人差し指・中指あたりに脈動に伴うループの動きを入れておくとより自然なアニメーションとなり、チェックする側も手の違和感に囚われることなく進行できるかと思います。
※ここで手指に入れている動きは、腕の見えない上半身の場合は呼吸の動きとして入れておくとよく(表情のみの場合は瞬きがこれに相当する)、上半身のキャラクターが待機状態しているポーズなのに微動だにしないで静止状態になってしまわぬように「胸・肩・首・頭」のバランスをみて調整すると自然な生物の動きに見えるようにります。 ※あまりにもループの動きが規則的過ぎても不自然に見えてしまったり、カメラワークによってはタイミングが合わず瞬きしていない!という事も起きてしまうので、カメラワークと合わせてタイミングや頻度などを調整してみましょう。

たとえば手指の比較として、左側が「力の入っている状態」、右側が「力の抜けている状態」です。(物を握ってはいますが、力んでいるのかいないのかという比較です)親指の形だけでも断然左側の方が力が入っている様子が分かります。
つまり、指の動きを付けていないと、他の部分でカバーしようとしてしまい大げさ・オーバーな動きになってしまう。指をつけるだけでも、他の動きを強化することが出来るので、指の動きはつけるようにしよう!という事です。

【魅力(appeal)】について

カッコイイ・カワイイではなく、特定のキャラクターらしさが出ているポーズはアピールがしっかりと出来ているということになります。悪役などでも、ポーズをみただけで「どうゆうキャラなのか」が分かりやすい事も大事で、ナルシストっぽい、自惚れ感が出ている、意地悪そう、などなど…そういったキャラクターの魅力(アピール)をポーズで出せるように今までのレクチャーやその他技術を用いて作りましょう。という事でした。

アピールと指のポーズの関連性
指は複雑な分、顔に次いで表情が豊かである。その為、子供らしさ、女の子らしさ、怒っているのか、寂しがっているのかなど色々アピールを作り出すチャンスとなる。

モデルを尊重する
オフモデルを尊重しないと、キャラクターらしさをアピールすることは難しいので、しっかりとサブテキストを考え、状況や性格などからキャラクターのアピールを考えたポーズやアニメーションを作りましょう! ※例えば怒っているポーズを作ろうとした場合でも、どのキャラクターでも怒っている時は、「眉毛を下げて眉間にシワを寄せ、口元はぎゅっと!手は握りこぶしで緊張状態が」…などとテンプレートの様にはならないように、しっかりとサブテキストやそのキャラクターの特性を考えましょう。という事でした。

最後に!

最後少し駆け足となってしまいましたが、2時間の講義がなんと6つの記事になりました…ここまでお付き合い頂いた方々ありがとうございます!そしてとても勉強になる講義をしてくださった若杉先生、ありがとうございます!その若杉先生自身ももっと色々なお話を取り上げたブログを開設したそうなので、ぜひ!blogはこちら

そして最近はTwitterハッシュタグでですが「#エイド宿題」というフェイシャル・ポーズのフィードバックが受けられるキャンペーン?活動?に参加していたりします。2Dでも3Dでも参加OK!毎週月曜日に発表されるお題に沿ってポーズをつけよう!ハッシュタグの人の作品を見るだけでも面白いので気になった方はぜひ。

さてさて、今後の受講ノートはどう進むのかですが、私が受講したものだけではなく、普段使用しているソフトの検証などの記事としてもアップしていこうかと思います。 ではでは、受講ノートその6でした!